やりながら考える=習うより慣れろ
右も左もわからない状況で仕事することに戸惑いを感じることがあります。
ちょうど今月に入り、新年度となりました。
気持ち新たに新社会人になった人にとっては会社で働くことに、
ワクワクした気持ちがある反面、不安もあると思います。
自分もそうでした。
そんな新社会人が持つ気持ちと起業に踏み切った自分が妙に重なる部分があると思ったのでまとめます。
会社が守ってくれる安心感
就職して抱く期待や不安とお話ししましたが、会社に入って感じる不安なんて起業することに比べたら大したことなかったなーと今になってみれば思います。
そもそも、新入社員は何も知らないのが当たり前です。アルバイトやインターンをしてある程度社会人マナーをつけていたとしても、「その会社」の企業文化や仕事の進め方、職場関係までは窺い知ることはできていないと思います。
当然それを分かっていて雇ってくれるわけですから、何を聞いても、失敗しても、理解できなくても、会社は許してくれます。それを既に織り込み済みで採用してるわけですから、いい意味で最初から期待なんかしていませんwww(いい意味ですからね!!)
経験値をためていく過程でのざまざまな失敗や問題は、すべて会社が拭い去ってくれるという意味でも安心できるでしょう。それが一番大きいかなと思います。
(いつまでもそんな無責任な気持ちで働かれてはお困りものですけどね。。
でも最初はそれでいいと思います。)
例えば、とあるメーカーの営業職に就いたAさん。
法人営業を担当する先輩の下につきます。先輩の指導の仕方が武者修行っぽく、いきなり「お付き合いのあるB社さんにいって仕様決めについて交渉をして来い。」といったとします。先輩が付き添ってくれるとは言うものの、どう話せばいいか、話の運び方も名刺のやり取りの方法も全く分かりません。でも意外と取引先は新人がやってきたと可愛がってくれたり、多少の言葉遣いやおどおどした様子にも温かい目で見守ってくれたりします。
そして商談が終わり帰社すると、今日のことについて先輩社員が丁寧にフィードバックをしてくれました。
なんだかんだ言って無事乗り切ることができたとホッとするAさん。
この場合において重要なのは「会社が守ってくれているという安心感」です。
失敗しても、責任は会社が持ってくれる。わからないことがあっても先輩がフォローしてくれる。
新人において、これは非常に大きなメリットかなと。
(もちろん中堅社員には通用しませんが)
最終的には自身の責任を転嫁できる余地があるかどうかなんです。
もしも一人だったら
もしこれが独立して起業し、最初の取引先だったとしたらどうでしょう。
もう不安と緊張しかないと思います。
さらに言えば、全く異業種の業界に飛び込むのであれば、社会人1年目の新人と条件的には全く変わりがないわけです。
ただ唯一違うのは会社=自分であるということ。
シチュエーションとしては取引先対自分という構図であることには変わりがないけれども、自分を守ってくれる後ろ盾が存在しないのです。
新人の成長過程を考えてみましょう。失敗してその原因を考え改善し、時には先輩に相談し、そのアドバイスや意見を取り入れ次に生かす。
独立して起業しようともこのプロセスに違いはありません。ただその時重要になってくるのは先輩社員や上司に代わる、相談できる知人や友人、尊敬できる人でしょう。
独立しても、仲間や友人などの頼れる人たちがいるか
会社に入れば自分より知識と経験が豊富な先輩社員がたくさんいます。相談役は豊富でみんな悩みを聞いてくれます。
でも独立したらそうはいきません。自分が一人で独立しても社印というか、先輩とか上司なんていませんからね。むしろ自分がTOPなわけだしwww
だからそうしたときのためにも、助けを求められる、信頼できる仲間や友人を作っておくことが必要なのです。
それは前職の同僚であったり、異業種交流の場で知り合った人だったり、大学時代の友人だったり、どのようなきっかけから知り合った人であろうとかまいません。自分が相談できるだけの関係性を構築しているかどうかが問題です。
そうした周りに自分の見方をしてくれる、助けてもらえる人がいるのであれば、
他は基本的には新人が育つ環境と何ら変わらないのです。
ただ一つ、自分ですべての責任を負うということを除いては。
初めては怖いです。
先日の飛び込み営業も、自分は何度もイメトレして臨みました。でも全くイメージ通りにはいきません。
相手も生身の人間ですからその場の雰囲気、機嫌、行動、言動、表情その他あらゆる条件からどうにでも話し方は変わってきます。
言うなれば全てが自分の想定外の状況。何しろ経験値ゼロですからwww
それでもやらない限りには何も得られない。
これこそ場数を踏むしかないと思っています。
よく「営業トーク術」なんてハウツー本が書店に並んでますが、何も経験を積んでもいないのに、最初から読んだって全く意味はありません。
自分で経験を積んで、ある程度慣れて、それでつまずいたり壁を感じたりしたときにヒントやその他インスピレーションをもらうには良いと思います。
これは勝手な僕の解釈ですが、結局は経験に勝るものはないから、たいていの書評で「特に得るものはなかった。ためにならなかった」というコメントが連なるのだと思います。
つまり、それだけそのコメントを投稿している人はかなりの経験を積んでほぼ筆者と同等の域に達しているということの表れなんじゃないかと思ってしまうのです。
自分が本を読んで得るものがあるということはまだそこに到達できていない証拠。裏を返せばそれだけ成長の余地があるということです。その差があまりにも甚だしい、もしくは読むだけで行動はゼロという人はまだ読むべきタイミングではないのかもしれません。
責任のすべてを自分で背負うことができるなら、思い切って起業するのもありかなと。
自信がないのなら、企業のお世話になるのが得策かもしれませんね(^^)